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世の中

青苧復活夢見隊:2011/10/20

青苧の茎を使ってアンギン織りをしています。

 

サイズは大体30×60cm。

テーブル敷きや花瓶敷き、色紙掛けなどとしての使用を考えています。

茎の長さを揃えて、色や太さ・形を見て選び、一本一本織り込んでいく。

地味と言えば地味極まりない作業です。

ぱっと見れば100円ショップででも売っていそうなものですが、自分がそうして時間と労力と思考を重ねて作ったものをじっと見ていると茎の一本一本が可愛らしく見えます。

同時に自分がそうして作っているのと同じようなものが100円で売っている、買えるということのもの凄さ。

我々の周囲を顧みると人の手が加わっていないものは何一つありません。

建物や道路は言うに及ばず、目の前のコップもドアの取っ手も小さな部品の集合体であるこのパソコンも人の手によって作られ、人の手で運ばれ、人たる私が使っている。

考えてみれば、顔も知らない、名前も知らない無数の人の手によって作られたものに囲まれて暮らしています。

 

先日、知人の息子さんが就職を前にして 「単純労働のような仕事には就きたくない」といったそうです。

知人は「世の中のほとんどの仕事は単純作業の連続だ」と教えたそうです。

 

今日、通りすがりにアンギン織りを見に来た農家のおじさんは「こういう落ち着いた仕事をしなきゃいけないと思うけど、なかなかなあ」と言って去って行きました。

 

今私のしている作業がどれほどの価値なのか分かりませんが、世の中を構成している要素の一つであるのは間違いないようです。