あおそなでしこ
青苧復活夢見隊:2014/02/09
東北生活文化大学家政学科服飾文化専攻さんの展示会「RAMIE×RAMIE」に行ってきました。
この日は東日本太平洋側を中心に記録的な大雪!
翌日のニュースでは仙台の積雪量はなんと78年ぶりとなる35cmを観測したとのことです。
78年前というとうちの親父もまだ生まれていません。
普段、山形で見慣れている雪景色も仙台で見ると、まるで心象が違いますねえ。
山や川に降るのと、コンクリートに降るのとでは感じ方も随分違うものです。
会場のすぐそばまで来ているのに、道路に出してあった企画展の看板も雪で真っ白になっており、たどり着くのも一苦労でした。
家政学科服飾文化専攻さんは2013年4月から青苧をメイン素材としてファッションアイテムを企画・設計するプロジェクトをスタートさせており、今回はそのお披露目です。
展示会のコンセプトは「あおそなでしこ」。
青苧の強さ美しさと、サッカーのなでしこジャパンに象徴されるような現代の女性の力強さ、輝きをかけ合わせたイメージです。
青苧は何より繊維が丈夫だし、きらきらとした美しさを感じる素材なので、青苧製品を身につけた女性にも健やかに輝いてもらいたいという願いが込められているようです。
イメージキャラクターの「ラミーちゃん」やポスターのデザイン等にも若い女の子らしい可愛らしさが溢れていました。
会場の「ライトソース」は10人も入れば手狭でしたが、学生さん達の笑顔とハツラツさで展示スペースはとても明るかったです。
それにしても「あおそなでしこ」とは良いネーミングをしたものだなあと感服しました。
語呂もいいし、意図もよくわかるし、「やまとなでしこ」もいいけれど、「あおそなでしこ」も負けてないんじゃない?
私には学生のみなさんが「あおそなでしこ」に見えました。
学生さん達も夏に畑に来て、刈り取りや苧引きの体験をしていたこともあり、生産段階からの素材を知っていたことは製品を作る上で大きかったのではないかと思います。
その過程を知っているもの同士だと、また話の中からいろいろなアイデアが出たりして、みなさんの若い感性と夢見隊のメンバーの持つ知識、経験がうまいこと融合できれば最高です。
青苧に興味を持ってもらって、こうした形で取り扱ってくれるだけでも広がりを生むという意味で大変ありがたいことです。
今年も継続して取り組んでいただけるとのことで、これからさらに良い形にしていきたいですねえ。
ウーピー
青苧復活夢見隊:2014/01/25
親しくさせてもらっているお店があります。
大江町にあるナチュラルカフェ・ウーピー。
先日久々にお邪魔しました。
ウーピーは物腰やわらかで滋味あふれる旦那さんがシェフを担当。
ハーブの資格を持つ奥様の気楽なもてなしが楽しい、時折思い出したように行きたくなるお店です。
初めて行った時は味がおとなしく感じられ、物足りないと思ったものでしたが、お店に通う内にそれは化学調味料の味に慣れた自分の間違いだったんだなあと思うようになりました。
食材はおそらく自分たちが本当にいいと思ったものだけを使ってらっしゃると思いますし、奥様が栽培されているハーブを使ったハーブティーも心がほんわか温まります。
仕事で忙しいときや疲れている時に行っても、ウーピーにいる間だけはそうしたことも忘れてくつろげます。
そのウーピーさんで青苧入りのパンもメニューに登場しています。
夢見隊で作っている青苧ペーストを使っていただいてます。
青苧自体に味はないものの、ミネラルを始めとした栄養成分の含有量は多く、たとえ少量でも体には嬉しい、生産者としてもおススメの一品です。
農業の世界でも鉄、硫黄、銅などの微量ミネラルのことを微量要素と称して畑に施したりしますが、正確に言うとミネラルとは元来鉱物のことで、鉄、銅、カルシウム、マグネシウムといった元素のことはエレメントと言います。
英語ではちゃんと分けられているのですが、日本ではなんとなくごっちゃになってしまっています。
日本式にミネラルで話を進めますが、ミネラルはタンパク質や炭水化物のようにたくさんの量を必要としませんが、いざ欠乏すると人間でも植物でも深刻な影響が出ます。
野生動物はもしミネラルが足りなくなったとしても、本能的に石を舐めたりして補給してますので、彼らがミネラル欠乏になることはまずないと思います。
ミネラルが不足すると、いくらタンパク質や炭水化物、脂質、ビタミンを摂っても、その中心となるミネラルがないとそれぞれの栄養素が機能しません。
厳密にはミネラルが酵素を働かせる結果、機能するわけですが、とにかくミネラル不足は百害あって一利なし。
食材の栄養成分量が低下し、化学調味料、添加物といった食品が蔓延している現代においては、特にミネラル不足は健康の大敵です。
鉄やカルシウムなどのサプリメントを摂っている方もいると思いますが、単一のミネラルだけを摂取するとかえって害になることもありますので、ミネラルは食事の中で多くの種類をバランスよく摂ることが大事です。
食べ方一つでも和やかに楽しく食事をすると太らない、反対に暗い気持ちでもそもそ食べると太るという研究もあります。
体は資本、その体の資本は食べ物ですので、時にはウーピーさんのようなお店で食事をすると体も喜ぶでしょう。
私は別にウーピーの回し者ではありませんが、子供の肥満、新型栄養失調、アトピー、精神異常といった現代の食生活の乱れから来るあらゆる問題を思う時、食のことを考えるのはとても大事です。
そうした意味からもウーピーさんとのご縁を嬉しく思っています。
年末を過ごす
青苧復活夢見隊:2013/12/25
年の瀬も押し迫って参りました。
年の瀬、年の瀬とよく言いますが、この瀬ってなんのことかなと思って調べてみたら、川の浅い箇所、流れの速い所のことで、船で越えるのが困難な場所を指しているとのことです。
昔は日用品などもつけで買うことが多く、年末にまとめて払うということがごく普通でした。
ところがたまった支払いというのはしんどい。
その支払いの困難さを川の瀬を越えることになぞらえて使うようになったようです。
私もつけというわけではありませんが、大した稼ぎもないこの時期に借りてる畑の年貢だの少したまっていたものやらを払っていくと懐がスースーしてきます。
そう思って、年の瀬という言葉を改めて思い浮かべてみると、年の暮れや年末などという言い方よりもよっぽど切羽詰まった感が出てくるじゃありませんか。
年を越えるのは単に時間が一日過ぎていくだけではないのです。
聞けば、訴訟では争いごとを新年にまで持ち越したくなくという心理から、年末に決着するケースも多々あるそうです。
こちらは年をまたぐことが支払いとは違った形で影響を及ぼしているケースですね。
どちらも新年を前にきれいさっぱりしたい気持ちは変わらないようです。
キリスト教国の人は新年よりもクリスマスの方が大事だそうですが、日本人にとっては良いにつけ悪いにつけ年の瀬は逃れることが出来ません。
そんな中、我が夢見隊も収穫祭という名の忘年会を行ないました。
この日はご苦労ぶりということもあり、各自の支払いもなく、悠々と酒肴を楽しみました。
お金や義理や血筋でつながっているのでもない、20代から80代のメンバーが労をねぎらい合い、酒を注ぎ合うというのはなかなかないことだと思います。
清助爺などは酒の勢いか、アカペラで朗々と美声を披露してくれました。
その余勢を駆って、最後はみんなで「ふるさと」の合唱です。
カラオケに慣れた世代にとっては、歌詞を見るまでもなくみんなで同じ歌を歌うというのはなかなか新鮮で嬉しいものです。
ところで、お隣韓国では忘年会のことを送年会というそうです。
「年を忘れる」という表現がネガティブに感じられるとのこと。
人を送る送別会を忘別会と言ってしまっては、角がありすぎますが、年の場合は忘れるくらいの方がきれいさっぱりして新年を迎えられそうな気がします。
別に私も今年が忘れたいほどの年だったわけではなく、来年のために本当にいいステップとなる年だったなあと思っているところですが、良い年を過ごしたという意味では送年という捉え方も悪くありません。
いろいろな年の瀬があると思いますが、年末を迎えられたことに感謝し、新しい一年を迎えたいものですね。
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