おしんから中学生へ
青苧復活夢見隊:2013/11/07
卒業以来、20数年ぶりに中学校の校舎に入りました。
今日は大江中学校の一年生に青苧の出張授業です。
同じ中学生といえども、一年生と三年生ではかなり成長の幅があります。
三年生が高校への一歩手前とすれば、失礼ながら一年生はまだ小学校の延長のような感じでしょうか。
まだまだ幼さの残る顔やしぐさに可愛らしさを感じつつ、青苧を使ったストラップ作りを一緒に楽しむことが出来ました。
普段の生活の中で中学生自体は見慣れているものの、実際に教室に入って生徒さんたちの中に混じると、中学生時代の様々な記憶が当時の空気ごと脳裏に甦りました。
教室内の掲示物や机、窓から見るグラウンドなどを眺めていると自分にもこういう時があったのだ、20数年を経ても昔も今もそんなに変わるものじゃないなあという思いがしました。
ひもの結び方もすぐに覚えてしまう子もいれば、なかなかコツが掴めないけれど根気強く取り組んでやっと出来る子もいます。
やり方を教えながら、うまくいかなかったことが出来た時のぱっと開けた一瞬はお互いに嬉しいものです。
さて、先月から毎晩のように見続けているおしんは230話を突破しました。
おしんも小林綾子から田中裕子、乙羽信子に変わり、物語は戦後の生活を描き出す部分に入ってきました。
日本の激動期の社会情勢や様々な運命に翻弄されながら、一瞬一瞬を必死に生きている登場人物たちを見ていると、深夜に一人で号泣することもしばしばです。
一般的にほとんどの人たちは社会に顕彰されるような業績や記録を持たないで一生を終えるかもしれません。
でも、おしんを見ているとそんな名もない人たちの人生全てが、それぞれ大事な一生、かけがえのない一瞬の連続なのだと分かります。
私も中学卒業以来、特に何かを成し遂げて来てはいません。
振り返ってみてああすればよかったと思わないことがないでもないし、もっと頑張れたんじゃないかと思うことも沢山あります。
でもそんな平凡な人生の中でも、やはり後で振り返ってみれば、その時々の一瞬が二度とやって来ない大切な時間だったと気付かされます。
おしんを見出してから、なんだか急に老成したような気分です。
中学生にはまだまだこれからの人生が長いわけですが、もっと後になって振り返ってみた時にあんなに大事な時はなかったんだと思い出せるページをたくさん持って欲しいと思います。
いろいろなことにチャレンジして、その場面場面を自分の心の貯金箱に入れておいて欲しい。
今日のストラップ作りがもしもそんなあなたたちの人生のひとかけらになれたとしたら、それは私たち隊員にとっても素晴らしいことであるのです。
循環こそ命
青苧復活夢見隊:2013/10/15
昨日とは一転、今日は肌寒い一日です。
大型台風も近づいて明日は山形にも近づくようです。
今日は和紙に使う青苧の刈り取りをしました。
いつかブログで書いた大山方式で原麻にする予定です。
最近姿勢が悪くなってきたなあと思って、特に立ってる時の姿勢に気をつけています。
筋肉が衰えてきたのか、普段の習慣が悪いのか、心がはつらつとしてないのか、そのいずれでもあるのでしょうが、背筋を伸ばして、胸を張って、足の裏からてっぺんまでの流れを意識すると、姿勢だけでなく心もピンとなるような気がします。
ただそれを持続するのは難しい。
継続は力なりとはよく言ったもので、事業にしても習慣にしても続けてこそ成果も生まれてきます。
直線をどこまでも引くことは難しいけれど、円ならさっと書けます。
そしてそれは手を離しても循環が完成しています。
青苧もまもなく冬が来て一時姿を消してしまいますが、また春が来れば新しい姿を見せるでしょう。
循環は変化と強弱によって生まれるのかもしれません。
一年が経つと、何も変わったことはなかったようでいて、実に沢山の変化や強弱がありました。
和紙となる青苧も、土から生まれて和紙になり、来春には小中学生の門出を祝う証書となって、子ども等の手に渡ります。
人の暮らしは、毎日が万物との循環。
犬や猫の能力もすごいけれど、人のそれは幾重にも折り重なって様々なつながりを生み出していますね。
天高く心肥ゆる秋
青苧復活夢見隊:2013/10/14
雲一つない秋晴れの下、来年の焼畑に使うわら集めを行いました。
脱穀機から次々と出てくるわら束を20束ほどまとめて縛ります。
わらの粉塵がもうもうと舞って、目やのどがイライラする中でひたすらまるっていきました。
機械の傍でごうごうとした音を聞きながら自分の世界に入っていく中で、私はふとおしんを思い起こしました。
先日、映画「おしん」を観に行きました。
劇場でも静かに涙を流して心洗われる思いがしたのですが、家に帰ってから30年前のテレビドラマのおしんも観たくなって、毎日のように動画で観ています。
一話、二話のつもりが一時間、二時間、三時間になって、日をまたぐことも少なくありません。
幼少期などは本当に涙、涙の連続です。
おしんを観ながらつい100年ほど前まではそんな時代が本当にあったんだなあということと、一話も見逃せない脚本を書いた橋田壽賀子に改めて驚嘆しています。
そしてやっぱりあれだけの苦難に遭っても負けずに生き抜いたおしんに学ばされることが数多くあります。
学ぶというか、自分自身が感化される感じでしょうか。
心の部分で負けちゃいけない、どんなにつらくても頑張ることの大事さを叩き込まれたような気がします。
今日のわら集めだってそんなにきつい作業ではないものの、ふと疲れてきたなあと思った時、おしんを思い出すといくらでも頑張れるような気がしました。
今の時代は口減らしに奉公に出されることもないし、冬に冷たい川で洗濯をすることもない。
恵まれています。
でも、その恵まれていることに気付いて感謝しないと、先人にも申し訳ないし、自分も人生を思いっきり生きられない。
そんな気がしました。
山形に来て農業をしていると、物語の舞台となっている場所も馴染みのある所だったり、農家の実情などもよく分かって、一層感情移入してしまうのかもしれません。
青い空の下、そんなことを思い出しながら体を動かしていると、自分は豊かだなあ、いや、豊かさを与えてもらっているのだなあと思います。
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