お知らせ

春遠からじ

青苧復活夢見隊:2012/03/30

静岡に葛布&木綿見学に行ってきました。

思えば東京より西に行くのは何年ぶりだろう。

温暖な気候、柔らかな日差し、雪のない光景。

毎日を雪に囲まれて過ごしてきた身としては、雪がないことに肩の荷がすっかり軽くなったように感じられました。

こんなに違うのね~。

見事な晴天の下を心地よい風に吹かれながら歩いていると、山形の冬の曇天がなんだか遠い国のことのように思えます。

極端に言うとこの晴天の下では何でも出来るような気さえしてくる。

気候ってこんなにも人の気分を左右するもんなんですね~。

そして東北の冬はやっぱり厳しいです。

 

さて、この旅の一番の目的であった青苧原麻を使った新製品開発については、ありがたくも葛布の親方とおかみさんのご協力をいただきながら進めていけることになりました。

そして木綿見学に行かせていただいた先生のお宅では矢のように飛んでくる薀蓄に圧倒されつつも、豊富な知識と実技によってたくさん勉強させていただきました。

さらに旅のきっかけを作ってくれた金澤屋のブログ係長にはいろいろ楽しい思いをさせてもらいました。

係長がいなかったらこの旅は実現しなかった。

お三方に感謝。

この先の展開が楽しみです。

 

さて、山形に帰ってみると意外や意外、わずか3日ほどの間に景色は一変。

畑の雪も土に吸収されたか、水蒸気となって空気に舞ったか、かなり消えていました。

いよいよ山形も春近し、です。

企画展終了 蘇生再生転生

青苧復活夢見隊:2012/02/29

東北芸工大での『蘇りの青苧』企画展が今日無事に終了しました。

やはり芸工大で、ということもあってか、それぞれのお客さまの青苧への興味の持ち方、関わり方などが様々だったように思います。

人数的には歴史民俗資料館の時よりは少なかったのですが、今回は食事コーナーや体験教室などはなかったので、より青苧そのものに何かしらの思い出や目的があっていらした方が多かったのではないかと思います。

NHKや山形新聞でも取り上げていただいて、少しずついろんな方面へ広がりが出てきたなあと実感しています。

 

芸工大の先生や学生の皆さんには今回の企画展でも多大なご協力をいただき、感謝に堪えません。

地域のことが地域で終わらず、業種や世代を超えて現在進行形で共有できているということは考えてみればなかなか珍しいことであり有難いことです。

それぞれ別々に生きて活動している人々を結びつける場になった。

これを確認できただけでも意義深いものがありました。

 

古いものを新しいものとして今の世の中に提示することは単なるものとしての「蘇り」だけでなく、技術、精神、歴史、伝統といった目に見えない部分での「蘇り」を果たすことでもありました。

今はまだ「蘇った」あるいは「蘇りつつある」という段階ですが、同じものが蘇るというだけでなく、別のものとして生まれ変わるくらいになれば本物でしょう。

 

『生まれ変わりの青苧』展が開催できるのはいつかな・・・?

このごろちょっとヘンよ。

青苧復活夢見隊:2012/02/06

真っ白いです。

重苦しいです。

寒いです。

 

降りも降ったり、積もりも積もったり、全てが完全に雪でコーティングされました。

行く手を屋根から下ろした雪の山に遮られて救出にいけない庭の梅の木は、こんもりと居座った雪の塊を二本の太い腕でしっかりと支えています。

まるで梅が従者となって主となった雪を奉っているようです。

 

報道によると私の住む左沢も139cm(2月2日)という過去最高積雪記録に達しました。

2日朝の降り方などは豪雨の雪版と言ってよく、駐車場の車を出すのに一時間、園地まではかんじきで二時間かかりました。

いつもならよくもまあこんなに降ったもんだと呑気に言うところですが、今回はさすがに殺人的でした。

まさに家がつぶれるか人がつぶれるかといったところ。

さすがにもう勘弁して欲しいです。

 

ただ、そんな中でもこんなことが起こらないとなかなか見られないこともありました。

何度引き返そうかと思ったか知れない園地までの道中、川には真っ白な流氷(流雪か?)が流れ、その雪の上を小鳥がちょんちょんと歩いて渡ったりしてるわけです。

小鳥のたくましさ、自然の風景のあまりの自然さに「はあ~っ」と思いましたが、そういう光景をみるためにこんなに苦労しなくても・・・とも思います。

でもそんな取るに足らないような眺めもあの苦労の中で見ると、ひときわ鮮烈な映像となって心に残るような気がします。

なにかにつけて実体験の乏しい世の中となる中で、雪国の人は他人には分からない貴重な瞬間をそれぞれが持っているのかもしれないなあと思いました。

自然の豊かさは心の豊かさにつながる。

 

それでもやっぱり当たり前の方が有難いけど。

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